生まれたてのこじか日記

短期記憶がすぐ消える暇人の備忘録

無題、だけど話数はつかない無題(ただ単にタイトルが思いつかなかった)

 「取引関係創設の申込」ってタイトルにしようとも考えたけど、そうすると勘違いした方が読んでしまうおそれもあったので無題にしました。話数は付かない、本当に単なる無題です。

 ふとしたきっかけで、筒井康隆氏の七瀬シリーズのことを思い出しました。主人公はテレパスの能力を持つ女性だ。

 その中で(ネタバレと言えばネタバレだがこのくらいは許されるだろう)
主人公七瀬はある男の子とようやく結ばれる…となったところでその男の子の母親である“意思(あるいは大いなる意思)”と意識を入れ替えられ、
母親の目線、つまり“意思”として地球全体を見守る視点から、自分(七瀬)の皮を被った男の子の母親と、それとは知らずに恍惚としながら事に及ぶ男の子の情事を見させられる、だなんていう壮大なNTRが描かれている。すごい説明に困るけどそういうことだ。筒井康隆氏は変態なんですかね。

 何でそんな話を思い出したかといえば、言い換えると冒頭に述べたふとしたきっかけとは何かといえば。
入学年次的には一個下、今では同級生の男の子から「取引関係創設の申込」……ならぬ、「セフレ関係創設の申込」があったからで。
いやまぁどうにか断ったんですけどね。思うところが無い訳ではなかったからこうして書いています。

 ここを読んでる人にはまぁ言ってもいいかな(というか分かってるだろうし)と思うので申し上げますと、そういったことは未経験です。はい。

 高校二年生の時に一回そういう流れになりかけたことはありましたが、それでも大事?な壁はまだ残っております。
その時の相手は先輩で、彼女がいました。そして私は別に彼のことを好いても嫌ってもおらず、ただただ数いる先輩の中の一人としか認識していませんでした。
事件は後輩の別荘に六人くらいで泊まりに行った時に起こりました。カップル×2+私+その先輩、とかいう謎のメンバーだったような記憶があります。
つまりはカップルではない私たちがあぶれた訳です。
私はその先輩とただ話していて、彼女との惚気話を傾聴していました。「なるほど、なるほど」といった感じに。
私は私で浮いた話もないんですけどね~wだなんて自虐していたら、唐突に頬に手を添えられ「可愛いのにね」とか言い出す始末で。何なんだこの状況は。
あはは、ありがとうございます~お世辞でも嬉しいです~wとその場を収めようとしたらキスされて。マジか、ってなりました。なりました、というか今考えてもマジか、ってなります。ここは後輩の別荘やぞ、と。確かにさっきカップルが一組一緒にお風呂に入りに行ったけどそういう会じゃないでしょ?映画を泊まり込みで観ようって会でしょ?とも。
もう訳分からん、寝よ寝よ、って一人で寝始めたらその先輩が隣に添い寝してきて、またキスされて。

 正直に言うと、そういったこともあって“そういうこと”が余計に怖くなった気がします。境界線が分からなくて。
高校の頃はキラキラした女の子よりもアングラな男の子と連むことが多くて、18歳の誕生祝いにホムンクルス先生の純愛物のエロ漫画をもらうような、そしてお返しにエロ漫画をあげるような、高校の校風には沿わないような女でした。
性知識は一通り彼らから教わりました。知識だけ(彼らも彼らで童貞だったので)。
その男の子らの一人に、首を絞められたことがあります。悪ふざけですが。多分背伸びをしたかったのでしょう。異性の首を絞めることに興奮を覚える、という男にどこか憧れを抱いていたから、身近にいた私の首を絞めたのでしょう。
でも彼らは、私を女としては扱わない。あくまで男友達として扱ってくれました。その点に関しては割と楽しかったのでよかったとは思っています。
「俺らは童貞卒業頑張るからお前もまぁ頑張れよ」といった具合に励まされていました。

 そんなこんなでここにはとても書ききれないくらいのことが色々あって、その後無事に大学に進みました。
素敵なキャンパスライフ!だなんて期待もなぁんもしてなくて、ただつまらない大学生活を送って終わるのだろうと思ってました。当時は。

 そこからなんやかんや(雑な省略)あって今に至る訳ですが、先述したとおりまだ未経験です。身綺麗です。よかったね。

 そこにきた年齢的には後輩で、年次的にはどうからの「申込」です。
彼いわく「ストレス発散になるよ」とのことでして。でも私は私で古い考えの持ち主なのでそんなに易々と(それも知り合ったばかりの)男に抱かれたくはないぞ、という旨をオブラートに包んで断りました。

 だって、というか、私はそういう行為に対して得体の知れなさからくる戸惑いを感じているのですから。
そういう雰囲気になった時に何回か誘っても相手が応じなかった経験とか、女がそういうことを求めるのははしたないと思われるんじゃないかという恐れとか。そもそも私に女としての魅力はないだろう、という考えもあります。

「(所属している団体)で彼氏いないの(私)だけかもよ笑」とか言われて余計に腹立ったのでそいつとだけは絶対にしないぞ、と堅く心に誓いましたが。

 でもそういうことをしたいな、という気持ちはあって。でもそういうことまで至る過程が全然分からなくて。だからキスしかしたことないんですけども。

 人からそういう話を振られてはじめてああ、そういえば私そういうことしたことなかったわ、と思い至ったのです。そして可哀想な七瀬のNTRを思い出しました。
こんな人間ではありますが、人から好意を向けられたこと自体はあります。不幸なことに、そのどちらも私の望む人ではなかったのでなかったことにして、元の友達関係に戻りましたけど。
女の子から好意を向けられたことも、男の子から好意を向けられたこともあります。もしかしてあれがモテ期ってやつだったんでしょうかね。

 今木村良平作詞の「Drunk in love & drunk in drunk」を聴きながら書いてるんですけど、どう聴いても女の子を誑かす系酒クズの曲にしか聞こえないです。閑話休題

 その男の子いわく「彼女いてもセフレにはなれるっしょ」とのことで、いやぁ~~私にはそういうウェイっぽいことは出来ないっすわぁ~って感じになったんすけど。実際どうなんでしょうね。
そもそも性欲ってなんでしょうね。一度男の子に「セックスしたいの?」と聞かれたことがありますが(記憶にもしっかり残っておりますが)、その時まず「セックスしたい」と自分の口から言うことが怖くて(そもそも性欲が何なのかあんまり分かっていなかったので)、それを口にした瞬間引かれると思って「わからない」と答えました。

 それ以来そっち系の浮いた話はあまりないですね。本当に会える推しの結婚指輪と会えない推しを見て日々を過ごす以外にないです。女としてどうなんだ。

 読者にはすごい引かれそうだな~とここまで書いて初めて思っていますがどうでしょう、みなさんここまで着いてきてますかね(着いてきてくれてたらありがたいと思います)。

 私の性は性欲を表明しづらい(するとマイナスイメージだ)よなぁ、というお話でした。このままだと一生未経験なのではと若干焦りつつある。

陰陽の話

 ホモビを観てきましたが、感想等は先日長々と書いたので省略します。

 えー、陽キャの話になったんですよ。どういう流れかは忘れましたが。それが興味深かったので備忘録的に書きます。

 彼曰く、「消費しやすい娯楽を好むのが陽キャ」とのことで、つまりどういうことかと言えば「カラオケやら海やらフェスやらの、行けばすぐフィードバックとして快楽が得られる類の娯楽を好むのが陽キャだ」ということで。短期的に、数打ちゃ当たる的に報酬を求めているようにも見える(偏見)。

 ここで我々陰キャの話をするとしよう。我々は、カラオケはともかくとして海やらフェスやらに自主的には行かないような人種だ。
じゃあどこから快楽を得ているのか?と言えば、
やっぱり読書だの映画鑑賞だのの、読むのに/観るのに時間がかかる上にその解釈には更なる時間がかかる類の娯楽からだ。

 では我々は、快楽を得るために陽キャよりも多大な努力を要するのか?
考えようによっては要する、と言えるかもしれないが、我々は「報酬」を得られなくともその過程において「快楽」を得ているのだ。解釈を考えること自体が「快楽」に繋がるとも言える。そしてその過程を経た上で得る「報酬(この場合は納得のいく/整合性のある解釈)」に出会えた時、まさにエウレカ、という状況になるのだ。
長期的ではあるものの、報酬を得るまでの過程すら快楽に繋がるし、報酬を得るまでの時間が長期に渡ることを自覚しているため、取り組むコンテンツ選びにすら慎重になる。新たな一歩を踏み出すのが億劫になる。

 じゃあ陰キャ的消費法の方が優れているというのか?といえば全くそんなことはなくて、むしろ人と関係を築く際に役に立たないどころかそれが弊害にすらなる。
陽キャ的消費法の良いところは、インスタントだからこそ人間関係を(とりあえず、でも)築きやすい、という点にある。

 私は典型的な陰キャ的消費法により動く人間なので、まず流行に安易に飛びつけない。乗り遅れることが多々ある。それは一度飛びついてしまったら、それについて考える義務感に駆られてしまうからだ。だから、私は流行してなくとも確実に自分自身のフィールドで戦えて快楽も得やすいコンテンツを選ぶ。そうしないと鬱も加速しちゃうしね。

 一度、陽キャ的消費法を試してみたことがあった。サークルに所属していた頃かな、所謂「楽しんでいる女子大生像(当時の自分にとっては陽キャ的消費法を行いやすいと思われた存在)」を追い求め、そのように動いた。結果はどうだ、散々だ、自分の手元には弾いていた楽器すら残っていない。
そこで悟った。私には陽キャ的消費法は合わないのだ、と。今現在、いくら自分の周囲の環境が陽キャ的消費法により回っていたとしても、陰キャ的な行動をしてしまうのはそういう理由がある。

 しまう、とは言いつつも、私自身は陰キャ的な生き方もそう悪いものではないと思っている。以前より脳の可動域は減少したものの、それでも私は考える、という行為に魅力を感じるのだ。
稚拙な考えや意見しか出力出来なくとも、自分自身が考えたことに対して同程度の熱量を持った賛成/反対意見が返ってくること、そしてまたそれに返すこと、それがたまらなく好きなのだ。

「君の名前で僕を呼んで」最高でした。備忘録なのでネタバレしまくります注意

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 昨日、我慢できなくなって「君の名前で僕を呼んで」を観てきました。

 とりあえず、何も言わずにこれを観てほしい。
youtu.be

もうこの時点でどちゃえろ最高ムービーじゃないですか???男の話をするマーリン最高(語彙)(「男の話をしよう」でCCCアンデルセンの語りを思い出し不意討ち喰らいマン)
吹き替えには櫻井さん出てこないんですけどまぁどうせ字幕派だから置いといて。

 ここからはネタバレ全開で話しますね、自分の備忘録を兼ねてるので。
イタリア・フランス・ブラジル・アメリカ合衆国合作の青春映画らしいです、wiki情報ですが。








ネタバレ回避のために開けておきます。ネタバレ無理な人は見ないでください、本当に1から細かいところまで自分の備忘録として書くつもりなので。





























 まず冒頭のスタッフロールがとってもオシャレ。男性の石膏像と思しきもののポラロイド写真が背景に散りばめられ、黄色い筆記体で簡単なスタッフロールが流れていく。

 舞台は「1983年夏、イタリアのどこか」であると字幕で明かされる。

 そしてエリオという青年が登場する。主人公だ。どうやら女の子との事後らしい。いそいそと片付けていたら下の階から「来たわよ」の声。母親の声のようだ。女の子を部屋に残して急いで降りていくエリオ。
そこにはここへ「来た」というオリヴァーという好青年がいた。どこか自信なさげで内向的らしいエリオと、自信家らしい表情でシャツの胸元を開けるオリヴァー、の構図がここで既に現れている。やはりエリオも彼を相いれない存在として認識したようだ。だが、母親は非情にも「エリオの部屋にオリヴァーの荷物を運んで」と告げる。エリオ・オリヴァーが二人で荷物を持って上の階へ上がる時に冒頭の女の子とすれ違う。オリヴァー、ここですれ違いざまに彼女とキス。さすがイタリア文化が違うぜ。エリオの部屋に着いてすぐ、安堵したのかベッドに飛び込むオリヴァー。おいおい一応人んちのベッドやぞと思ったけど、多分彼、ここでエリオのベッドに染み付いたにおいを嗅いでる。手が早い。「僕は浴室を隔てた隣の部屋(一応元エリオの部屋ともつながってはいる)に移るよ」とエリオが声をかけるも、返事はない。カメラをエリオの方からオリヴァーの方向へと向けると、彼はすでに眠っている。

 エリオ、仕方なく新しい自分の部屋でイヤホンで曲を聞きながら、五線譜に何かを書き込んでいる。趣味だろうか(トレーラーにもあったが、これは編曲作業らしい)。
作業に没頭するエリオ、下の階からの鐘の音で作業を中断する(夕食の鐘らしい、なんてかわいらしい生活様式なのだろう)。
隣の部屋のオリヴァーはといえば、まだ寝ている。エリオは当然の流れとして彼を起こそうとするが、直接身体を揺すって起こすことはしない(彼に触れることに対してどこかおそれを感じている?)。持っていた本を床に落としてその音で起こす、なんていう回りくどい起こし方をする(それでオリヴァーは起きるから結果的にはいいのだけれど、やっぱり回りくどさを感じる)。でも起きたオリヴァーに夕食のことを伝えると、返ってきたのは「Later.(後で)」の一言。またすぐに眠りについてしまう。
オリヴァーのいないテーブルで、夕食を済ませる一家。

ここら辺まででうっすら感じていた違和感(?とまではいかないものの引っかかる点)にようやく気が付いた。(何で登場人物みんな上裸か上裸に一枚羽織ってるだけなんだ)と思ってたけど舞台は夏、そしてイタリアのどこか。ならばそれぐらい薄着でもおかしくはないのだろう。むしろその薄着さ加減は登場人物の心の壁の薄さ(というか国民性?)を象徴しているように思えた。

 本編に戻る。次は翌朝朝食のシーン。外にテーブルを出して、ギンガムチェックのクロスを敷いて、朝食をとる。いちいちオシャレ。
オリヴァーの夏の間の銀行口座をどうしようか、という話の流れでこことは少し離れた街まで行かなければならないことになる。そこで押し黙っていたエリオは「(僕が)案内するよ」と言い出す。それはいい、と賛同する一家(どうやら内向的なエリオが外に自発的に出ていこうとする姿勢を喜ばしく思っているようだ)。
母親は趣味で果樹園をやっているようで、ジュースをふるまってくれる。「メログラーノ(ザクロのこと)よ」と。ザクロって確か子宮かなんかのメタファーじゃなかったっけ…。さりげなくエロい。
ジュースの説明をする母親のことなんかそっちのけで、オリヴァーの開けた胸元で鈍く光る六芒星のネックレスに目を奪われているエリオ。

 エリオが「案内するよ」と言っていた街へ行くシーン。二人並んで自転車で向かうようだ。着いた先でエリオはオリヴァーに「僕たち以外でユダヤ人はあなただけだ」と告げる。先ほど六芒星に注いでいた視線はそういう意味だったらしい。ここでエリオは自分の趣味を明かす。「読書したり川で泳いだり編曲したり」と。再度自転車に乗り込む際、少しぶつかる二人(姑かよってぐらい細かいけど良さを感じた)。

 街から帰る二人、次に父とオリヴァーが議論をする場面に切り替わる。「アプリコットの語源はアラビア語だ」と父(教授)。「ラテン語の多くはギリシャ語に発展していき、そこから様々な言語に派生していったのだ」とオリヴァー。その議論を同じ部屋で座って見ている母親とエリオ。しばらく議論をして満足したのか、父親はオリヴァーに「合格だ」と告げる。何だったんだと思ったが、エリオ曰く「毎年やるんだよ」とのことなので、これは父親なりの来客に対する歓迎の意を示していると思われる。

 どんな流れだったか思い出せないけど、この後二人は街の酒場に行く。オリヴァーはずんずんと人の輪の中心に入っていくが、エリオはそこには入らず、立って煙草を吹かしている。それを見たオリヴァー、「座れよ」とエリオに言い、座らせる。なんかここら辺も二人の性格の違いを描いているのかしらと観ていて思った。

 次に浜辺で自分の友人らとビーチバレーをしているオリヴァーを見るエリオの視点。「キアラ!」って最初聞き間違いかと思った(後々出てきて聞き間違いではなく、人名であることが判明して笑った)
ビーチバレーの休憩で友人に水をお願いされるエリオ、友人に水を渡そうとするもオリヴァーに叩いて呼び止められ、横取りされて飲まれる。
叩かれた部位を痛がるエリオを見たオリヴァー、叩いたところ(右肩と胸の間辺り)を背後に回って抱き締めるような体勢で撫で回す。←ここ重要です、テストに出ます

 場面はエリオの家に変わり、簡素なネックレス(そんなに重要じゃないだろうけど個人的に印象に残った)を着けて髭を剃るエリオが映し出される。この辺りでなんとなく「17歳と若くはあるが一応男性ではあること」が改めて強調されている気がした。
家族に対し、「彼の口癖(later.)は失礼だ」と語るエリオ、しかし何だか憂鬱そうだ。家族に「楽器は弾かないの?」「どこかに出かけないの?」と聞かれるも、気が乗らないようだ。しぶしぶピアノを弾き始めたが、やはりその表情は暗い。

 直後、エリオが寝室の暗がりで着替えてベッドに横になるシーン。何かにイライラしている?おもむろに股間を弄りはじめるエリオの部屋のドアが開く音、慌ててその行為を止めて読書にいそしんでいたふりをする(来たのはオリヴァー)。
「川へ泳ぎに行こう」と誘うオリヴァー、「イヤだ」「川で滑ってベッドで寝る羽目になったから」と断るエリオ。
更に「アレルギーなんだ」とエリオ。
それに対して「僕もだ」と返してエリオを連れて行くオリヴァー。

 オリヴァーが川で泳ぐ傍らで楽譜を読むエリオ、オリヴァーに「何を?」と問われる。「秘密を」と返すエリオに、「教えてくれない」と言うオリヴァー。ここらへんエロいと思った。
ギターを弾き始めるエリオに「いい曲だ」と言うオリヴァー、だがエリオは「嫌いだ」と返す(二人で牽制しあっている?)。オリヴァーが「もう一曲弾いてよ」と言うも、エリオは去ってしまう。

 次は室内に帰ってピアノを弾くエリオ。オリヴァーはさっきとメロディー(アレンジの仕方)が違うことに気が付いて「さっきのギターのように弾いてくれ」と頼む。また弾くエリオ、だがギターの時とは違うことにまた気が付くオリヴァー。

 場面は変わる。エリオが部屋で独りきりのシーン。「キツい言い方をした」「ボクのこと嫌いかも」とメモに書くエリオ。もうここまででも結構オリヴァーのことを好きになってるように見える。

 また変わって外(というか庭の水路?)で昼寝をしていたエリオに、川縁/水路縁で寝ころびながら話しかけるオリヴァーの構図を映す。
ハイデガーの他者との関係に関する説を話すオリヴァー、「本当かどうか分からないけどね」と言う(?確か)。それに対してエリオ、「分かることしか書かないはずだよ」と。
「優しいことを言ってくれるね」とオリヴァー。
「優しい?」エリオ。
「そう」とオリヴァー。

 場面は夜の野外酒場?みたいなシーンに変わる。日本で言うお祭りの出店と盆踊りの曲が流れてるイメージを想像するといいかもしれない。
キスをしながら踊る、一組の男女を煙草を吸いながら見つめるエリオ。男の方はオリヴァーか?
エリオも踊りに誘われるも、「later.」と返す。お前もlater.が口癖になってるやんけとほっこりした。
さり気なく踊りに混じり出すエリオ、徐々にオリヴァーの側に踊りながら近付いていく。お祭りの熱気に当てられて積極的になってる?

 女の子と密会をするエリオの場面。「明日の夜、ここで会える?」と女の子に聞くエリオ(答えはどうだったか忘れた)。女の子のことも好きな上で自分の中に芽生えたオリヴァーへの感情に困っているのではと推測できる。

 昨夜フロアで踊っていたのはキアラ(ビーチバレーの人)とオリヴァーだったようだ。キアラに「彼はハンサムだ」と言うエリオ。ちょっと嫉妬している?エリオの前でキアラとキスするオリヴァー。挨拶にしたって距離が近いぞ…国民性か…。
「好きになれと?」とオリヴァー。健全な(宗教的に正しいとされている)恋愛をしろと?という意味だったのかなと思った。
「何か問題が?」とエリオ。宗教的な常識としてはやはり男女のカップルが健全とされていた時代なのだろう。
「人に指示されたくない」とオリヴァー。ここは頑なだ。エリオに対して付け入る隙を与えているのかもしれない。

 学術的な調査の関係でどこかへ行くことになったエリオの父・オリヴァー・エリオの三人。エリオの父が運転し、オリヴァーが助手席でナビをして、エリオが後ろの席に座る。
目的地に着いても二人が歩きながら話している所から遺跡の柱の並びを隔てて三歩程度引いた距離を保ちながら歩き、オリヴァーを見るエリオ。柱で見え隠れするオリヴァーの姿はエリオからもそう見えていると思うともどかしい。
海辺に落ちていた何かの像の手の部分の欠片を拾い、その手の像を持ってエリオと握手させ、「停戦?」と問うオリヴァー。ここではまだ互いに互いを触れることすらおそれているのだろうか、直接握手すりゃええのに、と思ったけど、その距離感がまたいい。
海から引き上げられる男性の全身像、そして像の唇を撫でるオリヴァーと像の胸を撫でるエリオ。二人それぞれのフェティシズムを表しているのか?
調査後は日が暮れるまで海で泳いで遊び、お互いの名前を呼び合う二人←ここ重要です

 昨夜、エリオが待ち合わせた女の子が待ち合わせ場所にいない。傷心のまま家でピアノを弾くエリオ。
次に「ヘラクレイトス 断片」について読むエリオ。頭の中に“変化すること”について語るオリヴァーの声が響く。恋い焦がれてる…?
自室のドアを開け放ち(誘ってる?)、ベッドに俯せになって短パンを被って頭を抱えるエリオ。

この辺りで私、BGMのピアノの音が象徴的だなと思い始める。エリオの心の動きを表してるのかな?

 「エプタメロン」のドイツ語版を膝枕に頭を預けるエリオに訳して読み聞かせる母親のシーン。
騎士と王女様の話だ。騎士は謙虚で、王女への恋心に悩むも打ち明けられずにいた。
「話すべきか、命を絶つか?」と王女に問う騎士のシーンを聞いたエリオ、「そんなことを問う勇気はない」とコメント。自分の状況と照らし合わせているのだろう。
結局、エプタメロンでは王女が「話して」と答えた。でも王女は警戒していた。それを見た騎士、核心を避けて話した。違う立場間の恋、許されざる恋、という点で現実の二人の関係性を示唆している?

 エリオを街へ誘うオリヴァー。二人並んで自転車に乗る。オリヴァーが以前自転車で転んだときの傷をエリオに見せる。それを見て笑うエリオ。初対面の頃に比べるとだいぶ距離は縮まっている。
「自転車を押さえてて」とオリヴァー。ここでエリオの自転車とオリヴァーの自転車が寄り添う形になるのがじわじわとたまらない。どこかに寄るみたいだ。多分煙草を買いに行ったのだろう、帰ってきたオリヴァーはエリオに煙草をあげて火を着けてあげる(私はここでシガレットキスくるか???と思ったけど普通にライターで着けてて畜生ってなった)。
エリオはオリヴァーに「(煙草)吸わないのかと」と。
対してオリヴァー、「吸わないよ」と。ここはオリヴァーからの歩み寄りシーンかしら。
第一次大戦の話をする二人(遺跡的なところに出たため?)。
「君に知らないことは?」「誰よりも知識がある」とオリヴァー。エリオの聡明さが気になるようだ。
エリオ、「大事なことを知らない」と答える。
「何故僕に言う?」とオリヴァー。
「知ってほしいから」とエリオ。ああもうこれ完全に落ちたなと思いましたね。
「知ってほしいから」とその後も独り言でぼそぼそと繰り返すエリオ、その答えを口に出した自分の気持ちに整理が付いていない?
「あなたにしか話せないから」とオリヴァーに言うエリオ、「知ってほしいから」を取り繕うための答えか?
「待ってろ、どこにも行くな」とオリヴァー。
「どこにも行かない」とエリオ。ああ、すばら過ぎてまた観に行きたくなってきた。
オリヴァーがどこかへ行っている間、側にある教会の十字架を見つめるエリオ。キリスト教って同性愛NGでしたっけ?十字架に対して後ろめたさを感じていたのかなと思った。
そして帰ってきたオリヴァー、「そういう話はすべきでない、わかったね?」とエリオに告げる。なかったことにさせようとする。それを見てそれはそれで愛の形なんだろうなと思う私(部外者)。
少し立ち尽くして柵に手を置くオリヴァー、やはりなかったことにはしたくないと思っている?
その後二人で並んで自転車に乗って帰る。途中でオリヴァーのために水を調達するエリオ。前述の“水横取りシーン”との対比か?(ちゃんとオリヴァーに向けて水を渡すか違う人に向けて水を渡すかという点において)
と、ここでずっと流れていたピアノのBGMが唐突に止まる。
そのため二人の吐息と川の水の音が強調される。エリオは自分だけの場所(静かな池)にオリヴァーを案内する。自分だけの場所に人を招くってエロくないか???
そこで水の掛け合いをする二人。かわいい。エリオ17歳とはいえオリヴァーは27(くらい)歳とかやぞ、かわいい。
「君の話し方が好きだ、自信なさげだけど」とオリヴァー。エリオに対してエリオのどこが好きかを告げるのはここがはじめてか?
「君はそうじゃないよね」とエリオ。少し劣等感?
からかいながらオリヴァーの背中を叩いてじゃれるエリオ。
「僕たちのこと?」とオリヴァー。
「悪くないよ」とエリオ。
「悪くないが」と言いながら海辺から引き上げられた像に対してしたようにエリオの唇をなぞるオリヴァー、そのままキスへ。ここで観客(私)のテンションは爆上がり。
だがオリヴァー、「帰るべきだ、幸い恥ずべきことは何もしていない」と言う。本当に愛しているが故に(当時の価値観としては)間違った方向へエリオを歩ませたくないと思ったのだろうか。
それに対して局部を撫でるエリオ。おい、オリヴァーの話聞いてたかお前。
「気分害した?」とエリオ。
「やめよう」とオリヴァー。

 エリオ家の庭にて夕食のシーン。家族のマシンガントークとエリオ・オリヴァーの二人の静けさが対比される。家族のマシンガントークの中で「アメリカ人だから」とバカにされるオリヴァー。やはり時代的なものなのだろう、人種で人を推し量ろうとするのは。
と、突然鼻血を出すエリオ。慌てて家の中で氷を探す。一つ目の冷凍庫には冷凍肉しかない、次の冷凍庫に向かう。次の冷凍庫で獲得した氷を鼻に当ててひとりで座り込むエリオ。エリオが心配になってエリオを探していたオリヴァー、ようやくエリオの元へたどり着く。
「少し一緒にいて」とエリオ。
「君が望むなら」とオリヴァー。気障ったらしいけどそういうとこすき。
「僕も六芳星のネックレスを着けていた」とエリオ。ユダヤだから、と。
鼻血にいいんだ、と足のマッサージをするオリヴァー、死んじゃうよ、とエリオ。
マッサージした足にキスをして去るオリヴァー。足へのキスってどういう意味だっけ、隷属?

 翌日、女性(キアラか?)に「オリヴァーは?」と聞き、「聞かないで?」と返されるエリオ。
その後色んな所を探すも、見つからない。
探している時、母親に「好きでしょ、オリヴァーのこと」と言われる。オリヴァーが「あなた以上にあなたが好きだ」と言っていたということを母親の口から聞かされるエリオ。年上だからと隠していた、エリオに対する必死さの片鱗が見られる。尊い
捜索を再会するも見つからない。ここで「君を探してもう四時間経つ……」「愛してる、とても……」という歌がBGMでかかりはじめる。演出がよい。

 自室の影で俯くエリオ。ドアは例の如く開けはなっている。オリヴァーに会えず落ち込んでいるようだ。物音がするとすぐにベッドに飛び込んで待ち受けるエリオ。だが、オリヴァーはドアを閉めて去ってしまう。「裏切り者」と呟くエリオ。もう一度「裏切り者」と。

 以前待ち合わせたのに来なかった女の子に呼び出されて行くエリオ、慌てていたためか読みかけの本を手に持ったまま駆け出す。
それを見た待ち合わせ相手、「本を読む人って謎めいている。心を隠している」と告げる。そして「だってあなたは私を苦しめる」と続ける。
その後場面はどこかの室内に変わり、ディープキスをする二人。彼女と野外セックスをするも、途中で彼女に笑われる。中折れか?
「すごくよかった」と言って去るエリオ。オリヴァーに会えない心の隙間を少しでも彼女で埋めることができたのか?

 「僕を避けないで」「僕は臆病者だ」「話がしたい」と何度も何度もメモに書いては書き直すのを繰り返すエリオ、ようやく書き上がったメモをオリヴァーの部屋に差し込む。
翌朝朝食の場で話しかけるオリヴァー。だが家族がいるため個人的な話はできない。
エリオの父と一緒に海から引き上げられた石像をスクリーンで観賞して「官能的だ」と言うオリヴァー。男の身体に興味関心?その間、エリオも同じ部屋にいたが二人を置いて自室に帰る。自室に帰ったエリオ、机に置いた楽譜の上にメモが置いてあることに気が付く。「大人になれ」「真夜中に会おう」ということが書いてある。それにしても「大人になれ」はずるい。自分を棚上げしてそれはエリオに対して厳しい。

 次にエリオの父と石像を観賞するオリヴァーを映す。「時を越えると曖昧になる」「欲望を挑発するように」とコメント。

 誕生日か何かで服を家族からプレゼントされるエリオの場面。「オリヴァーに見せてオリヴァーが笑ったら着ない」と言うエリオ、恋する女の子か。

 外出するオリヴァーと入れ違いに来る女の子(夜待ち合わせてた子)。庭のプールで女の子といちゃつくエリオ(ここで女の子の名前がマルシアであるということにようやく気が付く私)。部屋でもいちゃついている。でも、女の子といちゃついてる時はBGMのピアノの音が全くしていない。オリヴァーに対峙している時のみピアノの音が鳴る?
物置のマットレス(体育の授業で使うような)を敷いて、ラジオの曲を流して事に及ぶ男女。BGMがピアノの音とラジオの曲では雰囲気がぐっと変わるなと思った。
事後、着替えてから外に出てもいちゃつくエリオと女の子。

 ここで来客、だが家族はその来客を疎ましく思っているようだ。家族に「彼らがゲイだから?変人だから?」と問いかけるエリオ。自分に重ね合わせている?疎まれることをおそれている?
来客二人のためにピアノを弾くエリオを遠くから見守り微笑んで去るオリヴァー。本当お前もうあの(語彙)。

 小水をしながら「男は駄目?」と呟くエリオ。もどかしい。

 オリヴァーの所へ来たエリオに、「よく来てくれた」と返すオリヴァー。エリオの手を撫でて「(備忘録なのに思い出せない)」とオリヴァー。
自分の部屋に連れ込むエリオ、オリヴァーの服を口に含む。「大丈夫か?」とオリヴァー。「大丈夫だ」とエリオ。
「キスしても?」オリヴァー。
「お願い」エリオ。尊い。胸がきゅーきゅーした。
慌ててドアを閉めるエリオ。これでここは二人だけの空間になった。ベッドに並んで腰掛け、素足で互いの素足と絡め合う二人。
「本当に望んでいる?鼻血を出すなよ」とオリヴァー。
「もちろんだ」とエリオ、そのままキスへ。
エリオに「脱ぎ捨てろ」と言いながら自分の服を脱ぎ捨てるオリヴァー。二人を映していたカメラは窓の外を向く。でも事に及ぶ二人の音だけは聞こえる。エロい。
事後、裸で抱き合っている二人を映し出すカメラ。
「君の名前で僕を読んで、僕の名前で君を呼ぶ」とオリヴァー。タイトル回収ここでか……!と胸が熱くなって死にました。二人で自分の名前をしばらく呼び合った後、「ここに来た日に来てたシャツをぼくにもらえる?」と聞くエリオ。返答はない。
眠ったエリオの首に手を回して寝ながら哀れみのような視線をエリオに向けるオリヴァー(後から思うとこれも伏線か?)。

 起きてから、オリヴァーを泳ぎに誘うエリオ。積極的になってる。例の秘密の場所に二人で泳ぎに行く。でも泳ぐ二人は離れている。何故だ。
泳ぎ終わって、
「昨夜のことで僕を恨む?」とオリヴァー。割と伏線か?
「まさか」とエリオ。
気が付けば、BGMのピアノの音はもう鳴り止んでいた。事に及ぶ関係まで行き着いたからか?
家に帰って別々のドアからそれぞれの部屋に入り、二つの部屋の間にある、ドアが開け放たれた浴室を通してお互いの姿を視認する。
浴室ゾーンを越え、互いの部屋が接続されているところの扉を開け放ち、そこに立っていたエリオのトランクスを脱がし、屈み、フェラをするオリヴァー。「復活した」とだけ言って、ドアを閉めるオリヴァー。

 オリヴァーがいたところにエリオが来て、二人が話す場面に切り替わる
「まだ僕が嫌いじゃない?」とオリヴァー。
「僕がどれだけ幸せかわかる?」とエリオ。
「何も後悔させたくない」オリヴァー。お前本当(語彙)。
それを聞いたエリオ、勘違いしてか「誰にも言わないし迷惑もかけないよ」と返す。
「僕が来てうれしい?」エリオ。
「キスしたいほどだ」とオリヴァー。してしまえよ(観客)(私)。
街に出てもさりげなく手を絡ませ合う二人。周りにバレないようにいちゃついてる。

 場面はエリオの自室に。林檎の窪みを指でほじくって汁を出すエリオ。その後割れた果実の欠片を食べる。穴の開いた林檎を身体に沿わせてトランクスの中の股間に当てて、穴に出し入れするエリオ。マジか、現代ならスレが立ちそうだと思った()
真面目な?話、禁断の果実で同姓のことを想いながら自慰するの、冒涜的で美しい。
ベッドに寝転がるエリオの元に来て、シャツを脱いでキスをするオリヴァー。林檎の汁まみれになったエリオの身体を舐めるエロい。
穴の開いた林檎を見て何かを察するオリヴァー。その林檎を食べようとするオリヴァーを止めるエリオ、泣いてしまう。
泣くエリオを抱き締めるオリヴァー。ウッ(失礼、尊さが過ぎてしんどくなりました)。
「ごめんなさい」とエリオ。
「いいんだ」とオリヴァー。
ここで庭の木に二人で向かい合って腰掛ける(確か)。
「帰らないでほしい」エリオ。
「ビーチバレーの時に合図しただろ?」とオリヴァー(例の撫で回しシーンのことを指すと想われる)。
その合図に気が付いていなかったエリオ、「何日間も無駄にした」と悔いる。

 翌朝エリオが目を覚ますと、「オリヴァーにエリオより」というメモと共にオリヴァーのシャツが(ああ、ややこしい、尊い)ベッドの柱にかけられていた。それを着て彼女に会いに行くエリオ、不倫相手からのプレゼントを身に付けて夫に会う的なエロさを感じる。
「私……あなたの彼女?」という問いに、何も言わずにさぁ、というジェスチャーで返すエリオ。帰る彼女。
バスに乗り込んで帰るオリヴァーを見たキアラ(オリヴァーと踊ってた人)、「そんな……」と呟く。キアラ視点だと確かにつらいわ。
オリヴァーを見送る為に一緒にバスに乗るエリオ。互いに自分の名前で呼び合う二人。どこかに着き、野を駆ける二人の図、滝の元ではしゃぐ二人の図、手繋いでくるくる踊る二人の図、抱き合いキスをする二人の図。
また、どこかの街の路上で踊る男女を見て女の方をダンスに誘って即興で女の人と踊るオリヴァー。
しかしエリオが突然嘔吐、オリヴァーは笑いながらダンスをやめてエリオを介抱する。
ピントのぼけたカメラワークでキスをする二人。鮮明に見せないのが逆にエロい(エロいしか言えてない)。

 駅の場面。色が反転した(ネガみたいな?)映像で、オリヴァーとの出会いから今までを思い出すエリオ。過去の映像をそう表すか、と思った。
寂しそうにエリオを見守るオリヴァー。
「パスポート持った?」と電車に乗り込むオリヴァーを見送るエリオ、抱き締めるオリヴァー。
見送るときにオリヴァー(エリオ)からもらった服を着ているエリオ(オリヴァー)。ややこしい。

 電話で迎えを依頼するエリオ。迎えに来た母親、エリオを撫でる。エリオ、声を出さずに少し泣く。つらい。
帰った後に彼女から「私怒ってないからね」と言われるエリオ。オリヴァーがいなかった頃の状態まで関係改善?
父と抱き合うエリオ、「素晴らしい友情だな」と父に言われる。
「それは彼だったから、それは私だったから」とエリオ。
「彼とお前の間には私が手に入れられなかった全てがあった(確か)」と父。
「彼は僕よりずっと優れている」エリオ。
「彼も同じ事を言うだろう」父。
「お前は確かな何かを感じた」「友情以上の何かを得た」「羨ましく想う」「早く立ち直ろうとして自分の心を削るとすり減っていく」「私は逃してしまった、お前たちが得た経験を」「心も身体も一度しか手に出来ない」と父。よう喋る。
続けて、「今感じる痛みを葬るな」「母は知らないだろう」とも言う父。

 季節は変わり、エリオの自分だけの場所も冬化粧をしている。
オリヴァーから電話がくる。
「会いたいよ」とエリオ。
「僕も会いたい」とオリヴァー。
「知らせが」オリヴァー。
「結婚するの?」とエリオ。きっつい。
「来春、結婚するかも」とオリヴァー。私はここで泣くかと思った。
「両親は(僕らの関係を)知ってる」とエリオ。
「僕の父ならきっと更正施設に連行だ」とオリヴァー。そうだよな、その時代ならそれが“普通”だよな。
自分の名前を互いに囁き続ける二人。当時の電話だからか聞き取りづらいが、向こうも同じように囁き続けているようだ。
10本の燭台に9本しか立っておらず、その9本にしか灯がともっていない描写。“欠けていること”を示唆?
暖炉の火を見て涙目になるエリオ、とうとう涙がこぼれてしまう。
「エリオ」と母親に呼ばれたところでエンドロール、ずっと暖炉の火の音が流れ続けている。終わりも美しくてすばら。

いやー、もう一回観たい。見逃してるところ多そう。とりあえず備忘録書き終わったから豪華版パンフでも読みますかね。

花が不幸せなところを見たい欲がある 4/27 9:21追記

 ある。
 だけどマーリン、何であんなに「幸福さ」に関して隙がないのだろうか。

 確かに、理想郷にいるからまず「死なずに英霊として顕現している」というのはあると思う。死=不幸、と安直な繋げ方をしたい訳ではないけど、死んでないから(というか役割的に言うと不死身だから)何らかの目標を生前に達成できずに無念だと思うようなこともなかろうな、と。

 あ、GOA未視聴です。その上でのガバガバ雑記です。

 理論的にはまだ甘さがある説だけど、分かりやすくて使いやすいんでまたマズローの五段階説引っ張ってきますね。
まず彼は、英霊化するにあたって死ぬというプロセスを経ていない。
死なないし、死んだこともない。不死身であれば、「生きたい」という欲求をわざわざ抱く必要もない。
生物としては歪な存在だろう、望まなくても生き続けることは出来るのだから。
そしてその「彼には生理的(生存)欲求がないこと」を前提にして話を進めますね。

 そもそも感情はどうして芽生えるのか、みたいなの、確か教養の心理学でやった気がするけど、正直あんまり細かいところまでは覚えていない。
とにかく、ジェームズ・ランゲ説とプルチック説というものがある。どちらも感情について定義しようとした説ではあるが、後者は「その芽生え」にあまり言及していない(気がする、自分が覚えてないだけかもしれない)。
ジェームズ・ランゲ説はこうだ、「人は悲しいから泣くのではない、泣くから悲しいと思うのだ(原文ママかは怪しい、朧気)」といった、哲学的な話だ。
だが、芽生えについては言及している。感情の原因と結果は逆だ、と述べている。

 CCCではムーンセル(無機物、人工物)が人類を観測し、記録する第三者機関として存在していた。
他作品ではどうだかわからないが、少なくともFGOのマーリンを見る限りにおいては彼は「人間を観察したい」という欲求に基づいて行動をしている。
だからアヴァロンからも歩いて出てくるし、人間である我々マスターにも引っ付いてくる。

 ここでジェームズ・ランゲ説に戻る。その欲求の原因と結果は逆なのではないか、と。
つまりは、「人間を観察したい」から「人間を観察する」のではなく、
「人間を観察する」から「人間を観察したい」という欲求が芽生えたのではないか?という話だ。
些細な違いかもしれない。
だが、CCCのムーンセルとアヴァロンにいる彼は、環境としては似ているのだ。だから、世界から「人間を観察する」役割を与えられたから、「人間を観察したい」と思っているのではないか?と。
ここでいう「世界」が何なのかは分からない、異星の神とやらすら超越する存在なのかもしれない。

「退散退散…あとは任せるよ」と言って退散する彼が哲学的ゾンビではないとは言い切れないのだ。人間を観察する内に「そういう振る舞いが人間らしい」と学んで、そうやって振る舞っているだけに過ぎない可能性は否定できないのだ。

 死なないから生理的欲求はない。つまり有機の身体を持ちながらも生物的な欲求に振り回されない、しかもマズローで言うところの基盤(生理的欲求)が備わっていないために、それ以上の欲求も抱かない、と、単なる傍観者足りうるに相応しい身体スペックを備えている。彼がかのムーンセルのように誰かの手で意図的に造られた存在なのか、どういうきっかけでこの世界に存在することになったのか、は分からない。卵・鶏論争のような物かもしれない(あれは鶏が先だという結論は出たみたいだが)。

 傍観者になるべくして生まれたようなスペックの彼が、ムーンセルを造った誰かの手により有機版ムーンセル的存在としての役割を与えられ、「役割」から「欲求(あるいは感情)」が生まれたのではないか?と。
そしてそれはもはや欲求や感情とは言えないのかもしれない。
ただの使命感かもしれない。
推測で推測をしているだけの、何の実も成らない思考だけど、少なくとも私は彼に「生物としての感情」は抱いていてほしくないな、と思うのだ。

 推しなのにどうしてその感情の存在を否定するのかって?推しだからだよ、感情がない方があまりにも哀れで、美しいじゃないか。

 おっと、そういえば彼を不幸せにしたい、という話だった。
でも、上述の思考を経ると「彼はそもそも幸せでも何でもないのではないか」「ならば不幸せ(幸せの対概念)もないのではないか」ということになってしまう。

 何ということだ、彼の苦悶する状況を導き出したくて始めたのに、「そもそもハッピーではないからバッドにもならない」だなんて結論に至ってしまった。畜生、やっぱり彼は「幸福さ」に関して隙がない。

4/27 9:21追記

 GOAを履修している知人に「マーリンには希死念慮がある」と言われしんどさにまみれているなうです。無理。

死ねないのに死にたいの、もはや生理的欲求と真っ向から反していて彼が非生物であることを浮き彫りにしていてしんどい。(カルデア、今は)ボーダーで一緒に戦う彼の人間らしさはあくまで「らしさ」でしか内、ということか。
GOA未履修マンだけど、希死念慮がある死ねない夢魔、生きながらにしてバッドエンドしかないのではと思ってひゃっほう&しんどいなうです。
じゃあ逆に、彼はどうすれば幸せになれるのか、死にたいという些細な願いすら叶えられない身の幸せとはなんなのか、なんなのか……。

ああ、これは駄目だ

 元々、
半身麻痺
顎関節症
顎関節症のせいで口が開かずきちんと磨けておらず虫歯化、
とかいうきっついコンボ決められてて、
更にAVM(脳腫瘍)の治療をガンマナイフ(放射線治療)で行うため、金属歯が使えない(使うと放射線を照射した時に事故が起きるとのこと)
→非金属歯(保険外治療)を使う、1本あたりの時点でめっちゃ高いのに2本あったからどちゃ高い
→この時点で割とメンタル死亡していました

 そして今日、朝一番にTMS(磁気治療)をして、地元に戻って精神科で薬をもらい、三限に待ち合わせをしていたから急いで学校に行って、四限を受けて、地元に戻ってきて、
2本目の治療のために歯を削りました。これでやっと、この歯医者に通わなくて済むんだ、と思いながら、歯を削ってもらいました。

削り終わった時に、歯科医の先生から
「ああ、これは駄目だ。奥の歯の根本にも侵食してる」だなんて言われて。畳みかけるように
「この歯も治療しなきゃ駄目だ」とも言われて。
「抜歯してしまうことはできませんか?」と問うと、
「その歯は一番奥の歯で、大事な歯だから抜くなんて選択肢はないよ」「歯科医が100人いたら100人とも駄目って言うよ」と返されて。
そして治療をするならやっぱり保険外の非金属歯しか使えない。
「放っておくと、詰め物で済む状態が被せ物をしなきゃならない状態になる」と、言われて。
私も成人済み、その場では泣かなかったけど、流石に涙が出そうになりました。

だって、親不孝にも程があるじゃないですか。
元々目指していた/そうなることを親に望まれていた会計士にすらなれなくて、でも受講料は払わせていて。
私立だから学費が高いのに、途中で倒れて余計な学費をかけさせて。何なら記憶力が低下しているために、単位が取りきれなくて卒業すら出来ないかもしれなくて。
結局今の私には(先の記事で述べたように)何もない上にハンデだけが残されて。
一人娘だからきょうだいに望みを託すこともできなくて。
その上保険外治療を三本も、だなんて。

 一方父親は母親に出て行かれて、黒々としていた髪の毛は残業続きで白髪だらけになって、風邪をこじらせても病院に行かなくて。戦時中かな?ってくらい節約していて。どれだけ安く買えたかを、どれだけ安く買い揃えられるかを笑顔で語り出して。
本当、見ているだけで/同じ家にいるだけでつらいです。
 だから、やっぱり、

ああ、これは駄目だ

と思い、病院を出た瞬間に涙がボロボロと溢れ出てきました。地元の病院で良かった、あんまり人に泣いているところを見せずに済むから。

家について、冷静になろうと思って水を飲んだら、まだ麻酔が切れていなかったみたいで口の端から勢い良くぴゅーぴゅーと水が飛び出していって。それを視界の端で捉えながら、私には水をまともに飲むことすらできないのか、と思いました。

ああ、ほら、やっぱり駄目だ。

生身の人間と話さなければならない

 ねばならない(義務感)というか、話した方が私にとっては精神の健康によさそう。
みんなの話を聞きたい。私には話すような出来事もそんなにある訳じゃないから。
花か不夜術に延々と語っててもらいたいくらいに、話題に飢えている。
加えて、この前どこかの脳外科医が話してたのが、「人と話すのは記憶力の向上に繋がる」だったのもある。

そういうことを、昨日人と会って話した時と、ついさっき所用のために高校の同期と会って話した時に思った。

 Twitterは見てるよ、暇だから。
ブログも書いてるよ、暇だから。
でも、Twitterで流れてくるのはほとんどが知り合い以外(絵師さんとかコックさんとか)のpostだし、書いたブログには直接的なフィードバックもない。

 何も、「直接会って話す」だけじゃない。自分からTwitterのリプを飛ばすような人間ではないけど、「SNSで話す」のとかも心の健康にはいいのかなと思った。
 あと、ブログを書いてても自分ひとりだけで考えてるとネタが尽きる。誰かと話すことで発見したこととかも書きたい。この時期だと会える人も少ないから身の回りで発見したことを書いたりするけど、人と話すと(話を聞くと)それとは全然違う発見があってびっくりする。

 とりあえず今日ちょろっと聞いたので興味深かったのは
「民間でも○○は結構障害者採用してるよ、おすすめ」とか。
障害者採用専門の就活サイトとかも見てるけど、積極的にそういうところに載せてる企業って実は少なかったりするから、そういう情報をもらえるのはとてもありがたい。

 一応福利厚生的に公務員一本だけど、自分の夢とかのことも考えたら民間も考えた方がいいのかなぁ、なんても思うから、
「ここも障害者採用やってるよ、おすすめ」っていうのがあったら教えていただけるとありがたいです。喜びます。

安定剤はきちんと飲んでいるのにね。おかしいね

 前にも書いたかもしれない。そして、これは持病だと思って付き合っていかなければならない類のものなのかもしれない。

 やっぱり、私には何もない、と思ってしまうのだ。
知識も、頭の回転の良さも、あるコンテンツに対する考察力、のようなものも、ない。
人とまともに話すこともできないから、一旦ひとつのコミュニティーで浮いてしまうと孤立してしまう。孤立すると、もうそこから立て直すこともできない。
身だしなみの整え方もまともに知らない。どんな髪型が、どんな服装が今の年齢の自分にふさわしいのか、分からない。化粧の仕方なんてもっともっと分からない。
料理すらできない。元々中華的な物ならまぁ……みたいな感じではあったけど、それすらもできなくなった。左手に残る麻痺は、具材を切ることすら困難にさせる。炒める時にフライパンを揺らすことすら困難にさせる。
だから、今主に料理をしているのは父親だ。働いて、帰ってきて、数日分のカレーを作って分けて置いてくれるのは父親だ。私に出来るのは、ご飯を炊くことと、具材を切る必要のない炒め物を作るくらい。
長い距離を歩けない。(左半身が)痛覚寒気痺れ以外の感覚を感じられない。
趣味だと言えるものがない。好きだと自信を持って言えるものがない。好きだと自信を持って言えるくらいの知識量を持つものがない。身体の状態的に、自分が興味を持ったものに挑むことすら許されない。
普通の家庭、なんてものがない。母親は男を作って出て行った。残っているのは、父親が年々白髪を増やして働きながら、“他人とのコミュニケーションが苦手な一人娘”とのコミュニケーションを無理して取っている、悲惨で互いに涙が出そうになる状況だけだ。
お金がない。アルバイトが出来るような身体ではないから。カタワだから。
部屋の掃除が出来ない。布団が畳めないから。頑張って畳めたとしても押入に入れられないから、掃除が出来ない。
大学を卒業するために必要な単位がない。残った単位を取りきれる自信もない。
以前に比べて集中力もない。すぐ気が散ってしまうようになった。
元気がない。出ない。笑顔がまともに作れない。体調が良いことも滅多にない。
明るい未来が見えない。

 逆に、私にあるのはなんだろう。
私にないものを持っている上に上手く生きている人と、私から何もかもを奪ったこの世界に対する嫉妬だ。理不尽だと思う気持ちだ。恨み辛みだ。
オブラートに包むと「暗い気持ち」でまとめられるような、そういった数々のマイナスの感情だ。
物覚えの悪さだ。
せめて大学だけは出なければならない、という使命感だ。
これ以上人に/自分に馬鹿にされたくない、というつまらないプライドだ。
人間関係を構築することに対する恐怖心だ。
麻痺だ、脳に残る傷だ。
慢性的な内臓の気持ち悪さだ。
安定剤に頼らなければすぐに崩れてしまう心だ。
睡眠薬に頼らなければ朝まで寝続けていられなくなった身体だ。
安定剤を服用していても和楽器の音を耳にするだけで泣いてしまいそうになる、弱い心だ。
ホームドアのない駅の線路からの誘惑に負けそうになる心だ。
こういったまとまりのない長文を、くどくどくどくどと書き連ねるような時間だ。
理由がわからない/もしかすると理由なんてない、油断すると何処からか湧き出てくる寂しさだ。

そして、こんなに何にもない上にハンデすら抱えている私なんかと関わってくれる、友人だ。

 本当に訳がわからない。
先日、「なんとなく付き合っているんじゃないですか」と言われたけど、あまり納得がいっていない。
「なんとなく」でこんな自分に時間を割いてくれる訳が、わからない。
だから、関わってくれる彼(女)らの存在を知覚する度に、「素敵で、私自身が積極的に関わりたいと思う彼(女)ら」に対して上記のような「何もなくてハンデがある自分」を省みてしまうのだ。

 そしてこのいちいち省みてしまう癖は、持病だと思って一生付き合っていかなければならないものなのだろう。
本当に生きづらい性格に育ちきってしまったものだな、と自分でも思う。