生まれたてのこじか日記

短期記憶がすぐ消える暇人の肉体から乖離して独立した“書き手”という非実在存在の備忘録 この内容が本当か嘘かは“書き手”自身にも分からない

「君の名前で僕を呼んで」最高でした。備忘録なのでネタバレしまくります注意

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 昨日、我慢できなくなって「君の名前で僕を呼んで」を観てきました。

 とりあえず、何も言わずにこれを観てほしい。
youtu.be

もうこの時点でどちゃえろ最高ムービーじゃないですか???男の話をするマーリン最高(語彙)(「男の話をしよう」でCCCアンデルセンの語りを思い出し不意討ち喰らいマン)
吹き替えには櫻井さん出てこないんですけどまぁどうせ字幕派だから置いといて。

 ここからはネタバレ全開で話しますね、自分の備忘録を兼ねてるので。
イタリア・フランス・ブラジル・アメリカ合衆国合作の青春映画らしいです、wiki情報ですが。








ネタバレ回避のために開けておきます。ネタバレ無理な人は見ないでください、本当に1から細かいところまで自分の備忘録として書くつもりなので。





























 まず冒頭のスタッフロールがとってもオシャレ。男性の石膏像と思しきもののポラロイド写真が背景に散りばめられ、黄色い筆記体で簡単なスタッフロールが流れていく。

 舞台は「1983年夏、イタリアのどこか」であると字幕で明かされる。

 そしてエリオという青年が登場する。主人公だ。どうやら女の子との事後らしい。いそいそと片付けていたら下の階から「来たわよ」の声。母親の声のようだ。女の子を部屋に残して急いで降りていくエリオ。
そこにはここへ「来た」というオリヴァーという好青年がいた。どこか自信なさげで内向的らしいエリオと、自信家らしい表情でシャツの胸元を開けるオリヴァー、の構図がここで既に現れている。やはりエリオも彼を相いれない存在として認識したようだ。だが、母親は非情にも「エリオの部屋にオリヴァーの荷物を運んで」と告げる。エリオ・オリヴァーが二人で荷物を持って上の階へ上がる時に冒頭の女の子とすれ違う。オリヴァー、ここですれ違いざまに彼女とキス。さすがイタリア文化が違うぜ。エリオの部屋に着いてすぐ、安堵したのかベッドに飛び込むオリヴァー。おいおい一応人んちのベッドやぞと思ったけど、多分彼、ここでエリオのベッドに染み付いたにおいを嗅いでる。手が早い。「僕は浴室を隔てた隣の部屋(一応元エリオの部屋ともつながってはいる)に移るよ」とエリオが声をかけるも、返事はない。カメラをエリオの方からオリヴァーの方向へと向けると、彼はすでに眠っている。

 エリオ、仕方なく新しい自分の部屋でイヤホンで曲を聞きながら、五線譜に何かを書き込んでいる。趣味だろうか(トレーラーにもあったが、これは編曲作業らしい)。
作業に没頭するエリオ、下の階からの鐘の音で作業を中断する(夕食の鐘らしい、なんてかわいらしい生活様式なのだろう)。
隣の部屋のオリヴァーはといえば、まだ寝ている。エリオは当然の流れとして彼を起こそうとするが、直接身体を揺すって起こすことはしない(彼に触れることに対してどこかおそれを感じている?)。持っていた本を床に落としてその音で起こす、なんていう回りくどい起こし方をする(それでオリヴァーは起きるから結果的にはいいのだけれど、やっぱり回りくどさを感じる)。でも起きたオリヴァーに夕食のことを伝えると、返ってきたのは「Later.(後で)」の一言。またすぐに眠りについてしまう。
オリヴァーのいないテーブルで、夕食を済ませる一家。

ここら辺まででうっすら感じていた違和感(?とまではいかないものの引っかかる点)にようやく気が付いた。(何で登場人物みんな上裸か上裸に一枚羽織ってるだけなんだ)と思ってたけど舞台は夏、そしてイタリアのどこか。ならばそれぐらい薄着でもおかしくはないのだろう。むしろその薄着さ加減は登場人物の心の壁の薄さ(というか国民性?)を象徴しているように思えた。

 本編に戻る。次は翌朝朝食のシーン。外にテーブルを出して、ギンガムチェックのクロスを敷いて、朝食をとる。いちいちオシャレ。
オリヴァーの夏の間の銀行口座をどうしようか、という話の流れでこことは少し離れた街まで行かなければならないことになる。そこで押し黙っていたエリオは「(僕が)案内するよ」と言い出す。それはいい、と賛同する一家(どうやら内向的なエリオが外に自発的に出ていこうとする姿勢を喜ばしく思っているようだ)。
母親は趣味で果樹園をやっているようで、ジュースをふるまってくれる。「メログラーノ(ザクロのこと)よ」と。ザクロって確か子宮かなんかのメタファーじゃなかったっけ…。さりげなくエロい。
ジュースの説明をする母親のことなんかそっちのけで、オリヴァーの開けた胸元で鈍く光る六芒星のネックレスに目を奪われているエリオ。

 エリオが「案内するよ」と言っていた街へ行くシーン。二人並んで自転車で向かうようだ。着いた先でエリオはオリヴァーに「僕たち以外でユダヤ人はあなただけだ」と告げる。先ほど六芒星に注いでいた視線はそういう意味だったらしい。ここでエリオは自分の趣味を明かす。「読書したり川で泳いだり編曲したり」と。再度自転車に乗り込む際、少しぶつかる二人(姑かよってぐらい細かいけど良さを感じた)。

 街から帰る二人、次に父とオリヴァーが議論をする場面に切り替わる。「アプリコットの語源はアラビア語だ」と父(教授)。「ラテン語の多くはギリシャ語に発展していき、そこから様々な言語に派生していったのだ」とオリヴァー。その議論を同じ部屋で座って見ている母親とエリオ。しばらく議論をして満足したのか、父親はオリヴァーに「合格だ」と告げる。何だったんだと思ったが、エリオ曰く「毎年やるんだよ」とのことなので、これは父親なりの来客に対する歓迎の意を示していると思われる。

 どんな流れだったか思い出せないけど、この後二人は街の酒場に行く。オリヴァーはずんずんと人の輪の中心に入っていくが、エリオはそこには入らず、立って煙草を吹かしている。それを見たオリヴァー、「座れよ」とエリオに言い、座らせる。なんかここら辺も二人の性格の違いを描いているのかしらと観ていて思った。

 次に浜辺で自分の友人らとビーチバレーをしているオリヴァーを見るエリオの視点。「キアラ!」って最初聞き間違いかと思った(後々出てきて聞き間違いではなく、人名であることが判明して笑った)
ビーチバレーの休憩で友人に水をお願いされるエリオ、友人に水を渡そうとするもオリヴァーに叩いて呼び止められ、横取りされて飲まれる。
叩かれた部位を痛がるエリオを見たオリヴァー、叩いたところ(右肩と胸の間辺り)を背後に回って抱き締めるような体勢で撫で回す。←ここ重要です、テストに出ます

 場面はエリオの家に変わり、簡素なネックレス(そんなに重要じゃないだろうけど個人的に印象に残った)を着けて髭を剃るエリオが映し出される。この辺りでなんとなく「17歳と若くはあるが一応男性ではあること」が改めて強調されている気がした。
家族に対し、「彼の口癖(later.)は失礼だ」と語るエリオ、しかし何だか憂鬱そうだ。家族に「楽器は弾かないの?」「どこかに出かけないの?」と聞かれるも、気が乗らないようだ。しぶしぶピアノを弾き始めたが、やはりその表情は暗い。

 直後、エリオが寝室の暗がりで着替えてベッドに横になるシーン。何かにイライラしている?おもむろに股間を弄りはじめるエリオの部屋のドアが開く音、慌ててその行為を止めて読書にいそしんでいたふりをする(来たのはオリヴァー)。
「川へ泳ぎに行こう」と誘うオリヴァー、「イヤだ」「川で滑ってベッドで寝る羽目になったから」と断るエリオ。
更に「アレルギーなんだ」とエリオ。
それに対して「僕もだ」と返してエリオを連れて行くオリヴァー。

 オリヴァーが川で泳ぐ傍らで楽譜を読むエリオ、オリヴァーに「何を?」と問われる。「秘密を」と返すエリオに、「教えてくれない」と言うオリヴァー。ここらへんエロいと思った。
ギターを弾き始めるエリオに「いい曲だ」と言うオリヴァー、だがエリオは「嫌いだ」と返す(二人で牽制しあっている?)。オリヴァーが「もう一曲弾いてよ」と言うも、エリオは去ってしまう。

 次は室内に帰ってピアノを弾くエリオ。オリヴァーはさっきとメロディー(アレンジの仕方)が違うことに気が付いて「さっきのギターのように弾いてくれ」と頼む。また弾くエリオ、だがギターの時とは違うことにまた気が付くオリヴァー。

 場面は変わる。エリオが部屋で独りきりのシーン。「キツい言い方をした」「ボクのこと嫌いかも」とメモに書くエリオ。もうここまででも結構オリヴァーのことを好きになってるように見える。

 また変わって外(というか庭の水路?)で昼寝をしていたエリオに、川縁/水路縁で寝ころびながら話しかけるオリヴァーの構図を映す。
ハイデガーの他者との関係に関する説を話すオリヴァー、「本当かどうか分からないけどね」と言う(?確か)。それに対してエリオ、「分かることしか書かないはずだよ」と。
「優しいことを言ってくれるね」とオリヴァー。
「優しい?」エリオ。
「そう」とオリヴァー。

 場面は夜の野外酒場?みたいなシーンに変わる。日本で言うお祭りの出店と盆踊りの曲が流れてるイメージを想像するといいかもしれない。
キスをしながら踊る、一組の男女を煙草を吸いながら見つめるエリオ。男の方はオリヴァーか?
エリオも踊りに誘われるも、「later.」と返す。お前もlater.が口癖になってるやんけとほっこりした。
さり気なく踊りに混じり出すエリオ、徐々にオリヴァーの側に踊りながら近付いていく。お祭りの熱気に当てられて積極的になってる?

 女の子と密会をするエリオの場面。「明日の夜、ここで会える?」と女の子に聞くエリオ(答えはどうだったか忘れた)。女の子のことも好きな上で自分の中に芽生えたオリヴァーへの感情に困っているのではと推測できる。

 昨夜フロアで踊っていたのはキアラ(ビーチバレーの人)とオリヴァーだったようだ。キアラに「彼はハンサムだ」と言うエリオ。ちょっと嫉妬している?エリオの前でキアラとキスするオリヴァー。挨拶にしたって距離が近いぞ…国民性か…。
「好きになれと?」とオリヴァー。健全な(宗教的に正しいとされている)恋愛をしろと?という意味だったのかなと思った。
「何か問題が?」とエリオ。宗教的な常識としてはやはり男女のカップルが健全とされていた時代なのだろう。
「人に指示されたくない」とオリヴァー。ここは頑なだ。エリオに対して付け入る隙を与えているのかもしれない。

 学術的な調査の関係でどこかへ行くことになったエリオの父・オリヴァー・エリオの三人。エリオの父が運転し、オリヴァーが助手席でナビをして、エリオが後ろの席に座る。
目的地に着いても二人が歩きながら話している所から遺跡の柱の並びを隔てて三歩程度引いた距離を保ちながら歩き、オリヴァーを見るエリオ。柱で見え隠れするオリヴァーの姿はエリオからもそう見えていると思うともどかしい。
海辺に落ちていた何かの像の手の部分の欠片を拾い、その手の像を持ってエリオと握手させ、「停戦?」と問うオリヴァー。ここではまだ互いに互いを触れることすらおそれているのだろうか、直接握手すりゃええのに、と思ったけど、その距離感がまたいい。
海から引き上げられる男性の全身像、そして像の唇を撫でるオリヴァーと像の胸を撫でるエリオ。二人それぞれのフェティシズムを表しているのか?
調査後は日が暮れるまで海で泳いで遊び、お互いの名前を呼び合う二人←ここ重要です

 昨夜、エリオが待ち合わせた女の子が待ち合わせ場所にいない。傷心のまま家でピアノを弾くエリオ。
次に「ヘラクレイトス 断片」について読むエリオ。頭の中に“変化すること”について語るオリヴァーの声が響く。恋い焦がれてる…?
自室のドアを開け放ち(誘ってる?)、ベッドに俯せになって短パンを被って頭を抱えるエリオ。

この辺りで私、BGMのピアノの音が象徴的だなと思い始める。エリオの心の動きを表してるのかな?

 「エプタメロン」のドイツ語版を膝枕に頭を預けるエリオに訳して読み聞かせる母親のシーン。
騎士と王女様の話だ。騎士は謙虚で、王女への恋心に悩むも打ち明けられずにいた。
「話すべきか、命を絶つか?」と王女に問う騎士のシーンを聞いたエリオ、「そんなことを問う勇気はない」とコメント。自分の状況と照らし合わせているのだろう。
結局、エプタメロンでは王女が「話して」と答えた。でも王女は警戒していた。それを見た騎士、核心を避けて話した。違う立場間の恋、許されざる恋、という点で現実の二人の関係性を示唆している?

 エリオを街へ誘うオリヴァー。二人並んで自転車に乗る。オリヴァーが以前自転車で転んだときの傷をエリオに見せる。それを見て笑うエリオ。初対面の頃に比べるとだいぶ距離は縮まっている。
「自転車を押さえてて」とオリヴァー。ここでエリオの自転車とオリヴァーの自転車が寄り添う形になるのがじわじわとたまらない。どこかに寄るみたいだ。多分煙草を買いに行ったのだろう、帰ってきたオリヴァーはエリオに煙草をあげて火を着けてあげる(私はここでシガレットキスくるか???と思ったけど普通にライターで着けてて畜生ってなった)。
エリオはオリヴァーに「(煙草)吸わないのかと」と。
対してオリヴァー、「吸わないよ」と。ここはオリヴァーからの歩み寄りシーンかしら。
第一次大戦の話をする二人(遺跡的なところに出たため?)。
「君に知らないことは?」「誰よりも知識がある」とオリヴァー。エリオの聡明さが気になるようだ。
エリオ、「大事なことを知らない」と答える。
「何故僕に言う?」とオリヴァー。
「知ってほしいから」とエリオ。ああもうこれ完全に落ちたなと思いましたね。
「知ってほしいから」とその後も独り言でぼそぼそと繰り返すエリオ、その答えを口に出した自分の気持ちに整理が付いていない?
「あなたにしか話せないから」とオリヴァーに言うエリオ、「知ってほしいから」を取り繕うための答えか?
「待ってろ、どこにも行くな」とオリヴァー。
「どこにも行かない」とエリオ。ああ、すばら過ぎてまた観に行きたくなってきた。
オリヴァーがどこかへ行っている間、側にある教会の十字架を見つめるエリオ。キリスト教って同性愛NGでしたっけ?十字架に対して後ろめたさを感じていたのかなと思った。
そして帰ってきたオリヴァー、「そういう話はすべきでない、わかったね?」とエリオに告げる。なかったことにさせようとする。それを見てそれはそれで愛の形なんだろうなと思う私(部外者)。
少し立ち尽くして柵に手を置くオリヴァー、やはりなかったことにはしたくないと思っている?
その後二人で並んで自転車に乗って帰る。途中でオリヴァーのために水を調達するエリオ。前述の“水横取りシーン”との対比か?(ちゃんとオリヴァーに向けて水を渡すか違う人に向けて水を渡すかという点において)
と、ここでずっと流れていたピアノのBGMが唐突に止まる。
そのため二人の吐息と川の水の音が強調される。エリオは自分だけの場所(静かな池)にオリヴァーを案内する。自分だけの場所に人を招くってエロくないか???
そこで水の掛け合いをする二人。かわいい。エリオ17歳とはいえオリヴァーは27(くらい)歳とかやぞ、かわいい。
「君の話し方が好きだ、自信なさげだけど」とオリヴァー。エリオに対してエリオのどこが好きかを告げるのはここがはじめてか?
「君はそうじゃないよね」とエリオ。少し劣等感?
からかいながらオリヴァーの背中を叩いてじゃれるエリオ。
「僕たちのこと?」とオリヴァー。
「悪くないよ」とエリオ。
「悪くないが」と言いながら海辺から引き上げられた像に対してしたようにエリオの唇をなぞるオリヴァー、そのままキスへ。ここで観客(私)のテンションは爆上がり。
だがオリヴァー、「帰るべきだ、幸い恥ずべきことは何もしていない」と言う。本当に愛しているが故に(当時の価値観としては)間違った方向へエリオを歩ませたくないと思ったのだろうか。
それに対して局部を撫でるエリオ。おい、オリヴァーの話聞いてたかお前。
「気分害した?」とエリオ。
「やめよう」とオリヴァー。

 エリオ家の庭にて夕食のシーン。家族のマシンガントークとエリオ・オリヴァーの二人の静けさが対比される。家族のマシンガントークの中で「アメリカ人だから」とバカにされるオリヴァー。やはり時代的なものなのだろう、人種で人を推し量ろうとするのは。
と、突然鼻血を出すエリオ。慌てて家の中で氷を探す。一つ目の冷凍庫には冷凍肉しかない、次の冷凍庫に向かう。次の冷凍庫で獲得した氷を鼻に当ててひとりで座り込むエリオ。エリオが心配になってエリオを探していたオリヴァー、ようやくエリオの元へたどり着く。
「少し一緒にいて」とエリオ。
「君が望むなら」とオリヴァー。気障ったらしいけどそういうとこすき。
「僕も六芳星のネックレスを着けていた」とエリオ。ユダヤだから、と。
鼻血にいいんだ、と足のマッサージをするオリヴァー、死んじゃうよ、とエリオ。
マッサージした足にキスをして去るオリヴァー。足へのキスってどういう意味だっけ、隷属?

 翌日、女性(キアラか?)に「オリヴァーは?」と聞き、「聞かないで?」と返されるエリオ。
その後色んな所を探すも、見つからない。
探している時、母親に「好きでしょ、オリヴァーのこと」と言われる。オリヴァーが「あなた以上にあなたが好きだ」と言っていたということを母親の口から聞かされるエリオ。年上だからと隠していた、エリオに対する必死さの片鱗が見られる。尊い
捜索を再会するも見つからない。ここで「君を探してもう四時間経つ……」「愛してる、とても……」という歌がBGMでかかりはじめる。演出がよい。

 自室の影で俯くエリオ。ドアは例の如く開けはなっている。オリヴァーに会えず落ち込んでいるようだ。物音がするとすぐにベッドに飛び込んで待ち受けるエリオ。だが、オリヴァーはドアを閉めて去ってしまう。「裏切り者」と呟くエリオ。もう一度「裏切り者」と。

 以前待ち合わせたのに来なかった女の子に呼び出されて行くエリオ、慌てていたためか読みかけの本を手に持ったまま駆け出す。
それを見た待ち合わせ相手、「本を読む人って謎めいている。心を隠している」と告げる。そして「だってあなたは私を苦しめる」と続ける。
その後場面はどこかの室内に変わり、ディープキスをする二人。彼女と野外セックスをするも、途中で彼女に笑われる。中折れか?
「すごくよかった」と言って去るエリオ。オリヴァーに会えない心の隙間を少しでも彼女で埋めることができたのか?

 「僕を避けないで」「僕は臆病者だ」「話がしたい」と何度も何度もメモに書いては書き直すのを繰り返すエリオ、ようやく書き上がったメモをオリヴァーの部屋に差し込む。
翌朝朝食の場で話しかけるオリヴァー。だが家族がいるため個人的な話はできない。
エリオの父と一緒に海から引き上げられた石像をスクリーンで観賞して「官能的だ」と言うオリヴァー。男の身体に興味関心?その間、エリオも同じ部屋にいたが二人を置いて自室に帰る。自室に帰ったエリオ、机に置いた楽譜の上にメモが置いてあることに気が付く。「大人になれ」「真夜中に会おう」ということが書いてある。それにしても「大人になれ」はずるい。自分を棚上げしてそれはエリオに対して厳しい。

 次にエリオの父と石像を観賞するオリヴァーを映す。「時を越えると曖昧になる」「欲望を挑発するように」とコメント。

 誕生日か何かで服を家族からプレゼントされるエリオの場面。「オリヴァーに見せてオリヴァーが笑ったら着ない」と言うエリオ、恋する女の子か。

 外出するオリヴァーと入れ違いに来る女の子(夜待ち合わせてた子)。庭のプールで女の子といちゃつくエリオ(ここで女の子の名前がマルシアであるということにようやく気が付く私)。部屋でもいちゃついている。でも、女の子といちゃついてる時はBGMのピアノの音が全くしていない。オリヴァーに対峙している時のみピアノの音が鳴る?
物置のマットレス(体育の授業で使うような)を敷いて、ラジオの曲を流して事に及ぶ男女。BGMがピアノの音とラジオの曲では雰囲気がぐっと変わるなと思った。
事後、着替えてから外に出てもいちゃつくエリオと女の子。

 ここで来客、だが家族はその来客を疎ましく思っているようだ。家族に「彼らがゲイだから?変人だから?」と問いかけるエリオ。自分に重ね合わせている?疎まれることをおそれている?
来客二人のためにピアノを弾くエリオを遠くから見守り微笑んで去るオリヴァー。本当お前もうあの(語彙)。

 小水をしながら「男は駄目?」と呟くエリオ。もどかしい。

 オリヴァーの所へ来たエリオに、「よく来てくれた」と返すオリヴァー。エリオの手を撫でて「(備忘録なのに思い出せない)」とオリヴァー。
自分の部屋に連れ込むエリオ、オリヴァーの服を口に含む。「大丈夫か?」とオリヴァー。「大丈夫だ」とエリオ。
「キスしても?」オリヴァー。
「お願い」エリオ。尊い。胸がきゅーきゅーした。
慌ててドアを閉めるエリオ。これでここは二人だけの空間になった。ベッドに並んで腰掛け、素足で互いの素足と絡め合う二人。
「本当に望んでいる?鼻血を出すなよ」とオリヴァー。
「もちろんだ」とエリオ、そのままキスへ。
エリオに「脱ぎ捨てろ」と言いながら自分の服を脱ぎ捨てるオリヴァー。二人を映していたカメラは窓の外を向く。でも事に及ぶ二人の音だけは聞こえる。エロい。
事後、裸で抱き合っている二人を映し出すカメラ。
「君の名前で僕を読んで、僕の名前で君を呼ぶ」とオリヴァー。タイトル回収ここでか……!と胸が熱くなって死にました。二人で自分の名前をしばらく呼び合った後、「ここに来た日に来てたシャツをぼくにもらえる?」と聞くエリオ。返答はない。
眠ったエリオの首に手を回して寝ながら哀れみのような視線をエリオに向けるオリヴァー(後から思うとこれも伏線か?)。

 起きてから、オリヴァーを泳ぎに誘うエリオ。積極的になってる。例の秘密の場所に二人で泳ぎに行く。でも泳ぐ二人は離れている。何故だ。
泳ぎ終わって、
「昨夜のことで僕を恨む?」とオリヴァー。割と伏線か?
「まさか」とエリオ。
気が付けば、BGMのピアノの音はもう鳴り止んでいた。事に及ぶ関係まで行き着いたからか?
家に帰って別々のドアからそれぞれの部屋に入り、二つの部屋の間にある、ドアが開け放たれた浴室を通してお互いの姿を視認する。
浴室ゾーンを越え、互いの部屋が接続されているところの扉を開け放ち、そこに立っていたエリオのトランクスを脱がし、屈み、フェラをするオリヴァー。「復活した」とだけ言って、ドアを閉めるオリヴァー。

 オリヴァーがいたところにエリオが来て、二人が話す場面に切り替わる
「まだ僕が嫌いじゃない?」とオリヴァー。
「僕がどれだけ幸せかわかる?」とエリオ。
「何も後悔させたくない」オリヴァー。お前本当(語彙)。
それを聞いたエリオ、勘違いしてか「誰にも言わないし迷惑もかけないよ」と返す。
「僕が来てうれしい?」エリオ。
「キスしたいほどだ」とオリヴァー。してしまえよ(観客)(私)。
街に出てもさりげなく手を絡ませ合う二人。周りにバレないようにいちゃついてる。

 場面はエリオの自室に。林檎の窪みを指でほじくって汁を出すエリオ。その後割れた果実の欠片を食べる。穴の開いた林檎を身体に沿わせてトランクスの中の股間に当てて、穴に出し入れするエリオ。マジか、現代ならスレが立ちそうだと思った()
真面目な?話、禁断の果実で同姓のことを想いながら自慰するの、冒涜的で美しい。
ベッドに寝転がるエリオの元に来て、シャツを脱いでキスをするオリヴァー。林檎の汁まみれになったエリオの身体を舐めるエロい。
穴の開いた林檎を見て何かを察するオリヴァー。その林檎を食べようとするオリヴァーを止めるエリオ、泣いてしまう。
泣くエリオを抱き締めるオリヴァー。ウッ(失礼、尊さが過ぎてしんどくなりました)。
「ごめんなさい」とエリオ。
「いいんだ」とオリヴァー。
ここで庭の木に二人で向かい合って腰掛ける(確か)。
「帰らないでほしい」エリオ。
「ビーチバレーの時に合図しただろ?」とオリヴァー(例の撫で回しシーンのことを指すと想われる)。
その合図に気が付いていなかったエリオ、「何日間も無駄にした」と悔いる。

 翌朝エリオが目を覚ますと、「オリヴァーにエリオより」というメモと共にオリヴァーのシャツが(ああ、ややこしい、尊い)ベッドの柱にかけられていた。それを着て彼女に会いに行くエリオ、不倫相手からのプレゼントを身に付けて夫に会う的なエロさを感じる。
「私……あなたの彼女?」という問いに、何も言わずにさぁ、というジェスチャーで返すエリオ。帰る彼女。
バスに乗り込んで帰るオリヴァーを見たキアラ(オリヴァーと踊ってた人)、「そんな……」と呟く。キアラ視点だと確かにつらいわ。
オリヴァーを見送る為に一緒にバスに乗るエリオ。互いに自分の名前で呼び合う二人。どこかに着き、野を駆ける二人の図、滝の元ではしゃぐ二人の図、手繋いでくるくる踊る二人の図、抱き合いキスをする二人の図。
また、どこかの街の路上で踊る男女を見て女の方をダンスに誘って即興で女の人と踊るオリヴァー。
しかしエリオが突然嘔吐、オリヴァーは笑いながらダンスをやめてエリオを介抱する。
ピントのぼけたカメラワークでキスをする二人。鮮明に見せないのが逆にエロい(エロいしか言えてない)。

 駅の場面。色が反転した(ネガみたいな?)映像で、オリヴァーとの出会いから今までを思い出すエリオ。過去の映像をそう表すか、と思った。
寂しそうにエリオを見守るオリヴァー。
「パスポート持った?」と電車に乗り込むオリヴァーを見送るエリオ、抱き締めるオリヴァー。
見送るときにオリヴァー(エリオ)からもらった服を着ているエリオ(オリヴァー)。ややこしい。

 電話で迎えを依頼するエリオ。迎えに来た母親、エリオを撫でる。エリオ、声を出さずに少し泣く。つらい。
帰った後に彼女から「私怒ってないからね」と言われるエリオ。オリヴァーがいなかった頃の状態まで関係改善?
父と抱き合うエリオ、「素晴らしい友情だな」と父に言われる。
「それは彼だったから、それは私だったから」とエリオ。
「彼とお前の間には私が手に入れられなかった全てがあった(確か)」と父。
「彼は僕よりずっと優れている」エリオ。
「彼も同じ事を言うだろう」父。
「お前は確かな何かを感じた」「友情以上の何かを得た」「羨ましく想う」「早く立ち直ろうとして自分の心を削るとすり減っていく」「私は逃してしまった、お前たちが得た経験を」「心も身体も一度しか手に出来ない」と父。よう喋る。
続けて、「今感じる痛みを葬るな」「母は知らないだろう」とも言う父。

 季節は変わり、エリオの自分だけの場所も冬化粧をしている。
オリヴァーから電話がくる。
「会いたいよ」とエリオ。
「僕も会いたい」とオリヴァー。
「知らせが」オリヴァー。
「結婚するの?」とエリオ。きっつい。
「来春、結婚するかも」とオリヴァー。私はここで泣くかと思った。
「両親は(僕らの関係を)知ってる」とエリオ。
「僕の父ならきっと更正施設に連行だ」とオリヴァー。そうだよな、その時代ならそれが“普通”だよな。
自分の名前を互いに囁き続ける二人。当時の電話だからか聞き取りづらいが、向こうも同じように囁き続けているようだ。
10本の燭台に9本しか立っておらず、その9本にしか灯がともっていない描写。“欠けていること”を示唆?
暖炉の火を見て涙目になるエリオ、とうとう涙がこぼれてしまう。
「エリオ」と母親に呼ばれたところでエンドロール、ずっと暖炉の火の音が流れ続けている。終わりも美しくてすばら。

いやー、もう一回観たい。見逃してるところ多そう。とりあえず備忘録書き終わったから豪華版パンフでも読みますかね。