生まれたてのこじか日記

短期記憶がすぐ消える暇人の肉体から乖離して独立した“書き手”という非実在存在の備忘録 この内容が本当か嘘かは“書き手”自身にも分からない

人が怖い、というよりは多分、好きになった人に嫌われるのが怖いのだと思う

 身体の片一方が自由に動かせないと、この鬱屈とした気を晴らすためにどこかへ行こうとも思えなくなる。みっともない歩き方をする/使えない片手が大きく揺れる列車の手すりを咄嗟のところで掴めず転倒する自分の姿を想像すると、外に出るのが怖くなる。

 

 

 大人になりたかった。

「それはあなたが大人なだけだよ」とかいうお世辞なんて聞きたくなかった。

「お前は子供だ」と、もっと早くにハッキリ言われたかった。

 私は大人になれないまま、死ぬ勇気もないまま、無駄に日々を浪費している。

 

 人を好きになる。友になりたい人として、尊敬する人として。好きだから、好きを伝える。自分に出来る/知る限り全ての方法を用いて。

最初の内は、相手も好意的に接してくれる。だけどその内、私は相手を好きすぎるがあまり、絶対に───これは断言してもいい───何かを間違えてしまうのだ。そうして好きになった人たちから見限られてくる内に、怖くなった。好きな人に嫌われることが。

 それからはもう、自分の一挙手一投足/自分から相手にするアプローチ全てを信じられなくなった。何をしても嫌われるような気がしてならない。だから、無難な対応だけする。

今となってはもう、自分から誰か特定の人をどこかに誘うことすら出来なくなっていた。

どこかへ遊びに誘う行為が間違っていないか、とか、相手に断られたら、とか。色々考えていたらもう、人の誘い方すら分からなくなってしまっていた。あれ、どうやって人と遊びに行っていたんだっけ。

 本当はこの人とこれをしたい、だけど何かを誤って拒絶されるのが怖い。そんなことだから、当然知人には頼れなくなった。

 

 

 そんな卑怯で臆病な子供のまま、私はこんな年になってしまった。どうして早く死なないのだろう、私は。